中絶手術前処置・麻酔について

大きな病院などで行う中絶手術は、前日入院が必要になる場合があり、当日の朝に手術をしやすくするために術前処置として子宮頸管を拡げるためのラミナリア(海藻で出来ている)やラミセル(スポンジで出来ている)を挿入することが一般的です。

麻酔の方法は色々あり、基本的には点滴をしながら麻酔薬を入れる静脈麻酔という方法です。全身麻酔と違って、意識はなくなりますが、呼吸は止まらないので、人工呼吸器を使用することはありません。
麻酔が効いたことを確認してから、ヘガール(頸管拡張器具)を用いて丁寧に拡張し、掻把(ソウハ)法もしくは吸引法という方法で手術を行います。

人工妊娠中絶手術を無痛にするための当院の工夫

当院の中絶手術は、非常に痛みを感じやすい子宮頸管を広げる処置(術前処置)を行いません。
この処置をすることによって、術者はやりやすくなり安全性が高くなることが処置をする理由ですが、静脈麻酔後、痛みがわからない状態で細い器械を使用し丁寧に頸管を広げることによって、安全性に変わりなく中絶手術をすることが出来るという考えで、当院の中絶手術は痛みが全くなく点滴の麻酔で眠っている間に終了することが出来ます。

さらに当院では麻酔による呼吸抑制が起こりにくくするために2種類の麻酔薬を併用しております。

これにより痛みを感じにくく、結果的に麻酔用量を減らせるので呼吸抑制が起こりにくくなり、安全に中絶手術が行えるようになりました。
当然ではありますが、麻酔科で研修を積んだ産婦人科専門医がサチュレーションモニターを装着し呼吸状態を管理し、何かあれば気道確保、気管内挿管も出来る体制を整えて安全に手術をしております。

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